塚田国交副大臣の辞任、新潟県内から落胆・怒りの声
塚田一郎国土交通副大臣(参院新潟選挙区)の辞任を受け、新潟県内からは落胆や怒りの声が噴出した。7日投開票の県議選や新潟市議選への影響は「限定的」との見方が多いが、今夏の参院選への影響は避けられない。1人区の新潟は自民党が「激戦区」に指定しており、波乱含みの選挙戦になりそうだ。
「政治家としての資質が足りなかった。辞めて当然」。新潟市内に住む男性(62)は強い口調で語った。市内在住の女性(55)は2018年4月に米山隆一前知事が女性問題で辞任したことを挙げ、「また新潟が悪い方で全国区になってしまった。恥ずかしい」とあきれ顔だ。新潟の政治家の相次ぐ辞任騒動に対し、県民の落胆は大きい。
統一地方選の応援演説で5日、新潟県長岡市を訪れた共産党の志位和夫委員長は「辞めて済む問題ではない。真相の徹底解明を強く求め、安倍晋三首相の責任も追及していきたい」との考えを示した。
新潟市の中原八一市長は5日の記者会見で「辞任は大変残念」と述べた。県議選や新潟市議選への影響に関しては「選挙は終盤に差し掛かっている。辞任の影響は限られるのでは」との認識を示した。
塚田氏は07年の参院選で初当選し、今夏が改選期。改選議席が2から1に減少した16年の新潟選挙区は自民党候補が野党統一候補に敗北した。このため、自民は今夏に向け、新潟選挙区をテコ入れする構えだが、有権者からは「今回の失言でイメージが悪くなった」「再選は厳しいのでは」との声が挙がり、塚田氏への風当たりは強まっている。