4人に1人が内定、4月1日時点 外資や中小が前倒し
就職情報大手のディスコ(東京・文京)が5日発表した2020年卒の大学生・大学院生の4月1日時点の就職内定率(内々定を含む)は26.4%だった。前年同時期を7.6ポイント上回り、4人に1人が内定を獲得している計算となる。3年前に企業の面接の解禁を6月とする経団連の現行のルールになってから最も高くなり、ルールの形骸化が一段と鮮明になった。
3月1日に説明会が解禁されたばかりだが、外資系コンサルティング企業や、IT(情報技術)ベンチャーなど経団連に加盟しない企業を中心に、優秀な学生を早期に囲い込もうとする動きが目立つ。ディスコの武井房子上席研究員は、改元に伴う10連休を控え「早めに採用活動にメドをつけたいと考える企業が内定を出している」と分析する。
経団連が加盟企業に求める指針では、インターンシップ(就業体験)を採用と直結させないよう求めている。だが「インターンの参加者に限定して早期選考を案内した企業が多いようだ」(明治大学就職キャリア支援センターの担当者)。
一方、内定を獲得した人のうち就職先を決めて就活を終えたと答えた学生は22%で、依然7割以上の学生が内定を保持しながら就活を続けている。立教大4年の女子学生は「すでにベンチャーから内定をもらった。第1志望は広告代理店なので今はその対策に集中している」と話す。
調査はディスコが運営する就職情報サイトに登録するモニター学生を対象に、4月1~4日にインターネットで実施。1250人から回答を得た。
就職活動に励む学生、採用する側の企業は、ともにオンラインと対面を駆使しより良い出会いを求めます。就活に役立つニュースや、様々な疑問に答える『就活探偵団』などの読み物を掲載します。