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英語の物語でバイリンガル育てる、英語塾キャタル

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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

バイリンガル人材を日本で育てたい。そんな目標を掲げるスタートアップの英語塾がある。キャタル(東京・渋谷)は「物語」を使った指導法で、バイリンガルと似た環境での指導を目指している。ネットを通じたライティング指導プログラムの高校への展開も始めた。英語教育改革で「聞く・読む・書く・話す」の4技能が重視される中、需要が広がりそうだ。

「ピーターパン」や「オズの魔法使い」――。渋谷駅近くにある「英語塾キャタル渋谷校」の本棚には英語の物語がずらっと並ぶ。いずれも海外でネーティブの子どもたちが読書や学習に利用する本だ。16段階のレベル別にストーリーブックを分類し、初学者から帰国子女まで対応している。

内容を聞いて音読

授業スペースに目を転じると、ついたてで仕切られた机でヘッドホンを付けて本を見ている生徒が目に入った。本の内容を耳で聞き、自分も追いかけるように音読している。「シャドーイング」と呼ばれる学習法だ。読んだ後に物語の要約を書くことで、書く力も鍛える。

三石郷史社長は「物語には力がある。例えばソルティー(しょっぱい)やスイート(甘い)などを単語で覚えるより、物語の中で知る方が言葉を五感で体験できる」と話す。授業は原則として英語のみ。わからない単語は英英辞典で調べるよう講師が指導する。「頭の中で日本語に訳す必要がないように、初めから英語でしか意味を入れない」(三石社長)ためだ。

講師はバイリンガルの現役大学生が中心。渋谷校の場合は、講師1人に対し生徒3人程度の体制で、会話をしながら学習をサポートする。書く力を伸ばすために、米エール大などに通う海外のネーティブ学生がオンラインで作文を指導するプログラム「リライツ」も用意している。

小学生も受講

2002年創業のキャタルは現在、東京と福岡に8校を展開する。授業は週1回3時間。料金は教室によって異なり、月額約2万~5万円程度だ。単科塾としては比較的高額だが、海外留学を目指す家庭や英語力を維持したい帰国子女などに支持されている。英語入試を実施する中学校が増えていることも追い風で、小学生も受講している。

米国の慶応義塾ニューヨーク学院の合格者が多いことでも知られ、04年から累計で380人以上が合格した。18年は41人と、日本からの合格者の半数以上がキャタルの受講生だった。

学校の通常の授業では「話す」と「書く」の指導が不足しがちだ。一方、英会話教室では会話は上達するが、読み書きは伸びにくい。4技能全てを伸ばす方法として、キャタルは物語を活用する。子どもの頃に海外で生活したバイリンガル人材の多くが、海外で英語を学んだ方法の1つだ。

圧倒的な能力差が起業のきっかけ

三石社長が起業したきっかけは、バイリンガルの友人や同僚との圧倒的な英語力の差だった。群馬県出身の三石社長は慶応大学に進み、初めてバイリンガルの友人たちと出会う。卒業後は外資系証券に入社したが、そこでも英語が得意な人材が活躍していた。仕事ができても英語ができないと出世できない世界。「彼らが得ているチャンスと僕らの差は大きい」。帰国子女とのスタートラインの違いを感じた。

「次世代は英語で苦労しないように」との思いから、バイリンガルの人たちが海外で学んだ方法を参考にした現在の事業を考えた。「物語」にこだわるのは、帰国子女にも英語力に差があり、背景には読書量の差があるとの分析からだ。

地方出身の三石氏にとって、地方と東京の教育の差を埋めたいという意識は強い。14年からは東京に続き、福岡県でも塾の展開を進めている。自社経営の塾の展開スピードには限界があるため、今年からは全国の中学校・高校と塾へのプログラム導入にも本格的に乗り出す。

英語教育の4技能化に合わせて、教育現場では長文の英作文や会話力の指導が求められるようになる。しかし多忙な教師には長文の英作文を個別に丁寧に指導する余裕がない。その部分を海外のネーティブ学生がオンラインで指導する「リライツ」で補う考えだ。18年10月に実施した武蔵野大学付属千代田高等学院(東京・千代田)での実証実験を経て、4月から全国に提供を始める。

三石社長は現役の米マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生でもある。海外滞在歴がなくても世界に挑戦できることを自ら示したいと、TOEFLで102点を取り入学試験に挑戦。18年9月から社会人経験者向けの経営学修士号(MBA)コースである「エグゼクティブMBA(EMBA)」に通う。米国と日本を行き来しながら、学生と経営を両立させている。

(企業報道部 佐藤史佳)

[日経産業新聞2019年4月3日付]

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