位置情報やSNS投稿、新顔データで投資先読み
欧米先行、価格は高騰
投資の世界で新たなデータ活用競争が始まった。主役はSNS(交流サイト)の投稿やスマートフォンの位置情報など、「オルタナティブ(代替)データ」と呼ばれる情報だ。企業や政府の公式データを先読みするのに使われ、欧米ファンドが活用で先行する。ただデータ価格は高騰し、国内勢が導入で出遅れるなど情報格差も広がりだした。規制上どう扱うか判断が難しいといった課題も浮上している。
投資向けの代替データはSNS情報...
データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。