米民主の大統領候補、トランプ氏と支持拮抗
【ワシントン=永沢毅】2020年の米大統領選挙に名乗りを上げた民主党の有力候補の中には、再選をめざすトランプ大統領と対決すると仮定した場合に優位に立っているケースもある。米FOXニュースの世論調査(24日時点)によると、候補争いで首位に立つバイデン前副大統領が民主候補になった場合の支持率は47%で、トランプ氏の40%をリードした。
共和党関係者によると、トランプ氏はバイデン氏の挑戦を受ける事態になれば、ラストベルト(さびた工業地帯)の白人労働者の支持獲得で同氏に後れを取る可能性もあると懸念しているという。トランプ氏が大統領選のカギを握るミシガン州など中西部で巻き返しに動く理由もここにある。
バイデン氏も自身を「ミドルクラス・ジョー」と中間層の擁護者を自称し、アピールに余念がない。同氏はまだ態度を明らかにしていないが、4月半ばまでには出馬表明するとの観測がある。
世論調査でバイデン氏に次ぐ2位につけるサンダース上院議員も44%とトランプ氏(41%)を上回る。サンダース氏は中道・穏健派のバイデン氏と異なり、左派系の代表格だ。ただ、前回16年大統領選の民主の候補指名争いで、事前に不利とされたミシガン州の予備選でヒラリー・クリントン元国務長官を破る番狂わせを演じた。
同じく民主の有力候補と目されているカマラ・ハリス、エリザベス・ウォーレン両上院議員との対決ではトランプ氏が優勢だ。もっとも、いずれもトランプ氏が2ポイント差で上回っているだけで数字上は拮抗している。