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世界フィギュア、順位以上に収穫多かった日本勢

プロスケーター・振付師 鈴木明子

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日本勢の金メダル2個、銀メダル1個と沸いたさいたま大会から5年。再びさいたまスーパーアリーナで行われたフィギュアスケートの世界選手権は、銀メダル1個にとどまった。だが、日本勢にとっては実り多く、これからの課題が見えた収穫の多い大会だった。

ロシア女子の意地を見せつけられた。といっても、これは今季、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を次々と跳び、破竹の勢いをみせていた紀平梨花(関大KFSC)らの躍進がロシア勢を刺激した面もある。紀平と同じ16歳で、今大会を制したアリーナ・ザギトワ(ロシア)らが脅威を感じ、モチベーションが上がった。ザギトワは今季、なかなか思うようにいかない試合が続いていたが、今大会はシーズン終盤にして仕上げてきた。

紀平、目に見えぬプレッシャー

国際大会無敗で世界選手権を迎えた紀平には見えないプレッシャーがかかったのかもしれない。今季はショートプログラム(SP)で出遅れることが多く、それを意識しすぎていた気がする。現地入りしてからの公式練習でもトリプルアクセルの調子は決してよいとは言えなかった。靴から体調まで万全の状態で試合を迎えられるわけではないが、その中で万全を期すしかない。今大会のフリーでは、トリプルアクセル2本に挑戦し、1本成功させたのは次への自信につながるだろう。

坂本花織(シスメックス)はフリーでジャンプのミスが1つ出て5位だった。だが、彼女が得たものは非常に大きい。演技構成点のスケーティングが日本選手で一番どころか、ザギトワや3位のエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)よりよかった。伸びやかで力強いのに、滑らかにリンクを大きく使える強みが評価された。この点数は地道に結果を出し続けていかないと評価されないもので、ジャンプをミスなく跳ぶより難しい。坂本のジャンプの質はもともと高い。今回の悔しさがいいモチベーションにもなって、トリプルアクセルを跳ぶ日はそう遠くないかもしれない。

2位のエリザベト・トゥルシンバエワ(カザフスタン)がシニア女子で初めて4回転ジャンプを決めた。今のルールでは、4回転やトリプルアクセルのような大技が1発決まっただけでは上位にいけない。4回転だけでなく、それまでのキャリアでプログラムをこなせるベースがあったからこその銀メダルだ。

来季はいよいよ4回転ジャンプなどの大技に挑戦する選手が増えそうな予感がする。2022年北京五輪で使おうと思ったら、来季中には取り組まないといけない。どんなに練習で跳べても実戦で確実に跳べなければ、大幅な減点につながりかねない。4回転などを練習すればスケート靴や体へのダメージが大きくなり、けがをするリスクも上がる。今大会のザギトワやメドベージェワのように、大技に挑まずに徹底的に質を追究する道を選ぶ選手もいるだろう。それぞれの選手がどの戦略を選ぶのか、見極めていくシーズンになりそうだ。

今季から変わったルールの意図は「完成度の高いものには加点するが、ミスは厳しくとる」というもの。男子は新ルールが求めるものを、非常に難しい技の構成でやり遂げたネーサン・チェン(米国)が勝った。昨季のように4回転ジャンプの着氷が詰まることがなくなり、何より苦手なトリプルアクセルを克服して最後までパワーが落ちなかった。

羽生結弦(ANA)は現地入りしたときから調子がよく、本人にも意気込みが見えて、自分に期待して挑む様子が見えた。SPで回転が抜けた4回転サルコーは、まだ左足が滑りきってないうちに、体だけが跳んでいってしまった。気持ちだけが前面に出てしまった感じがした。

SPは3位発進。フリーで鍵を握る冒頭の4回転ループだが、公式練習中に踏みきりでエッジがすっぽと抜けてしまい、転倒してしまった。これはスケーターが一番嫌な、トラウマになる転び方。本人だけでなく、周囲で見ていた選手ですらループを跳ぶ気がうせるほど。なのに、すぐに4回転ループの練習を再開した。1回転ループになることが多かったが、4回転ループに対する強い気持ちを感じた。4回転ループを演技の中に入れないと優勝できないと自覚していたからだろう。そして、本番でも決めた。

今後は4回転ルッツ、フリップへの意欲もみせる。羽生の才能と努力があれば、成功する日も近いはずだ。今、24歳。これから先は疲労の蓄積具合、疲れの抜け方が以前と変わってくる時期だ。その才能と努力があれば、成功する日も近いはずだ。が、どう体と折り合いをつけていくかがポイントになるだろう。

宇野昌磨(トヨタ自動車)が今季、大きく変化したのは心。初めて結果を求めたいというアスリートとしての「欲」に加え、平昌五輪銀メダリストとしての責任感も芽生えてきた。それまでは無欲で、「いかに練習でしてきたことを出すか。どの試合も変わらない」と言い、強気に攻めていた。今季は攻めたいという気持ちを保ちつつ、勝つためにはミスはできないというプレッシャーを感じながら自分を追い込んでいた。そうした心境の変化を受け止めるのに精いっぱいで、もがき続けたままシーズンが終わった印象だ。けがで思ったような練習をできない不運も重なった。アスリートとして結果を求めようとする「欲」を持つのはいいことで、選手としてもう一段階上がろうとしている状況で今後の選手としての成長が楽しみだ。

難しい4回転ジャンプをいくつも決めたうえで、残りの要素もいかにミスなくまとめるか。男子は北京五輪までの3年間は、このポイントにかかってくる。

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