米ウィーワーク、ソフトバンクの追加出資「予定ない」
【ニューヨーク=高橋そら】米シェアオフィス大手、ウィーワークのアーティ・ミンソン社長兼最高財務責任者(CFO)は25日、日本経済新聞の取材に応じ、2018年通年でソフトバンクグループ(SBG)から計約65億ドル(約7100億円)を調達したと明らかにした。中国などアジアでの事業展開のほか、教育や住宅などシェアオフィス以外の新事業の拡大に活用するとみられる。
同社は現在、27カ国100都市で事業を展開し会員数は40万人以上にのぼる。18年11月にはSBGから30億ドルを追加調達することで合意したと明らかにしていた。今後の資金調達については「現時点で何も予定していない」(ミンソン氏)という。
同社はこの日、投資家に対して18年10~12月期の決算資料も開示した。資料によると会員費とサービスに伴う売上高は5億7570万ドルで前年同期に比べて2倍に増えた。先行投資がかさみ、本業のもうけを示す修正EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は2億5010万ドルの赤字だった。
全会員数のうち3割を企業向けが占めており、ミンソン氏は「あらゆる規模の企業に対して不動産ソリューションを提供できる」と述べた。