新旧政府専用機が交代式 訪問100カ国、747引退へ
航空自衛隊千歳基地(北海道千歳市)で24日、4月から運用される新しい政府専用機に、現行機から任務を引き継ぐ式典が開かれた。格納庫に現行機と新専用機が1機ずつ並べられ、関係者約150人が出席。機体のドア内側に取り付け、専用機を象徴する円盤状のエンブレム(直径38センチ、厚さ4センチ、重さ約700グラム)が、鈴木貴子防衛政務官を介し、機長同士の間で引き継がれた。
現行機はボーイング747で、1993年(平成5年)に運用を開始。皇室や首相などが外国訪問で利用し、訪問先は100カ国、269寄航地に上った。349回にわたる任務での総飛行距離は、地球365周分の約1460万キロに及び、平成の外交を支えた。
予備機を含む現行機2機は今月いっぱいで引退し、売却される予定。うち1機の貴賓室部分は、空自浜松基地(浜松市)の広報施設「エアーパーク」で2019年度にも展示される見通しという。
新専用機はボーイング777-300ERで、機体側面に赤い曲線をあしらったデザイン。現行機より航続距離が延びるなど性能が向上した。昨年、2機が千歳基地に到着し、運用試験や乗務員の訓練を進めていた。
〔共同〕