「年月たっても忘れない」 上海列車事故31年で慰霊式
私立高知学芸高(高知市)の生徒ら28人が修学旅行先の中国・上海郊外で死亡した1988年3月の列車衝突事故から31年となった24日、同校で慰霊式が営まれた。遺族は「どれだけ年月がたっても、忘れることはない」と悼んだ。
遺族や卒業生、教職員ら約350人が1分間黙とう。橋本和紀校長は「修学旅行で事故が起きたことを深くおわびする。事故を忘れず、語り継いでいく」とあいさつした。参列者は、正門脇の慰霊碑「永遠の碑」に献花し、手を合わせた。
長女の寿和さん(当時16)を亡くした宮地俊子さん(70)は「この時期になると毎年胸が痛くなる」と、寿和さんの写真を手に涙を流した。
事故は88年3月24日、生徒らを乗せた列車が上海郊外で対向列車と衝突。生徒27人と引率教諭1人が死亡、多数が負傷した。事故の責任を巡り、学校側の対応に納得していない3遺族は慰霊碑に生徒の名前を刻まず、今回の慰霊式にも参列しなかった。〔共同〕