国土破れてもデータあり エストニア「仮想国家」で成長
第1部 ブロックチェーンが変える未来(1)
バルト海に面した人口130万人余りのエストニアが、世界で最も進んだ電子政府を実現している。ブロックチェーン技術で行政のデータが改ざんされない仕組みを築いた背景には、外国による占領の歴史があった。デジタル空間にデータを保存できれば、たとえ国土は消えても国は残る――。ディスラプション(創造的破壊)の先に、北欧の小国が築いた新しい「国家」は未来の社会へのヒントを示している。
先端技術から生まれた新サービスが既存の枠組みを壊すディスラプション(創造的破壊)。従来の延長線上ではなく、不連続な変化が起きつつある現場を取材し、経済や社会、暮らしに及ぼす影響を探ります。