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関西スタートアップ、大阪万博に抱く夢

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2025年に大阪で開く国際博覧会(大阪・関西万博)は、お膝元の関西スタートアップ企業が成長の風をつかむ絶好の機会にもなる。万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。その理念を形にできる独自の技術やノウハウを持つ関西の起業家が万博にかける思いとは。

ヘルスケア

▽サイアス(京都市)の等泰道社長「iPS使ったがん治療を発信」

京都大学の金子新准教授の研究をもとに、iPS細胞を使ったがん治療法の実用化を目指している。まず、患者の血液からがん細胞を攻撃する「キラーT細胞」を分離する。疲弊したT細胞をiPS細胞技術で再生させる。それを患者の体内に戻して、免疫力でがんに対抗する。がんだけを狙い、正常な細胞には攻撃しないため、安全性が高い。

2021年春をめどに希少がんを対象にした臨床試験(治験)を国内で始める予定で、25年万博のころには一定の結果が出ているはず。万博を通じて、試験のデータを示しながら世界の人々に新しい治療法を発信したい。

京都府には優秀な研究者が集まっており、近年では研究を事業化するスタートアップが増えてきた。万博を機に京都が起業の街としても世界から認識され、投資や人材を呼び込めるようになればいい。

▽ライトタッチテクノロジー(大阪市)の山川考一社長「健康状態をセンシング」

赤外線を指に照射するだけで血糖値を測定できる、採血不要の測定器を開発中だ。万博が開催される2025年には商品化されているはずだ。

万博のころには人が意識されずにセンシングされる時代になっている可能性がある。例えばパビリオンのブースに生体センサーを仕込んでおき、部屋に入った人の健康状態を測定する。センシング結果をもとに、「今夜はこんな食事にしませんか」などと提案できれば面白い。

当社が得意とする中赤外線は波長を変えると様々な分子構造を計測できる。空気中に浮遊してるウイルスを検知し、注意を促すことなどもできるようになる可能性がある。

▽ポラリス(兵庫県宝塚市)の森剛士社長「自立支援型の介護をPR」

自立支援型のデイサービスを展開する。7種類のマシンを使った低負荷運動などで身体の機能を回復させ、要介護度の改善を支援している。

万博会場の夢洲(ゆめしま)の隣の咲洲(さきしま)に立地する福祉・介護の常設展示場で日本最大級の「ATCエイジレスセンター」(大阪市)で自立支援の展示を強化すべく、大阪市など関連自治体と既に話し合いに入った。万博の訪問者に立ち寄ってもらい、自立支援型介護の効果などを広く世界に発信したい。世界へのPRのために外国語で自立支援介護を学べるインターネットを使った教育教材も開発中だ。

ロボ・AI

▽人機一体(滋賀県草津市)の金岡博士社長「街中で人型重機を歩かせたい」

見た目からしてインパクトのある「人型重機」の実用化を目指している。操作者の動きにロボットが反応して同じように動く一方、ロボットが物を触った感覚などを操作者に伝えることもできるシステムを研究開発中だ。まるで自分の「分身」であるかのようにロボットを動かせる未来がすぐそこまできている。

工場や工事現場などでの肉体労働で人間の作業を代替する用途を見込んでいる。エンターテインメント分野のニーズもあり、エイベックス系からの出資を受けた。

2018年夏に人型重機の新工場を竣工した。上半身と下半身を試作中で、19年中には一体化して高さ4メートルほどの人型重機の完成を目指す。

万博の開催時には街中で人型重機を歩かせてみたい。世界中から人が集まる中で、日本のものづくりの力を示せる絶好の機会だ。

▽RT.ワークス(大阪市)の増田敏昭社長「電動カートで健康寿命をのばす」

電動キャリーカート「ラクサカ」を開発し、販売している。センサーを内蔵し、前に進もうとする動きを感知して補助する。上り坂を楽に移動し、下り坂ではブレーキが働いてゆっくりと歩ける。目指しているのは健康寿命をのばすこと。高齢者がカートを使うことで積極的に外出できれば、歩行によって筋力が維持され、要介護状態になるのを遅らせることができる。

ただ、現状ではカートを使いながら電車やバスに乗車したり、タクシーを利用したりするハードルは高い。普及には社会インフラを変えていくことが不可欠。そういう意味でも万博では会場全体を使って、カートが使いやすくなった未来の街を提案してみたい。

▽データグリッド(京都市)の岡田侑貴社長「3Dの架空モデルが会場案内」

実物のアイドルの顔写真から架空のアイドルの顔を大量に作成するなど人工知能(AI)を使って本物そっくりの画像を生み出す技術を開発した。アイドル顔の特徴を学習して画像を作成する「生成AI」と、その画像を偽物と見破る「識別AI」の両AIを競わせる手法で画像の精度を上げていく。

現在、2次元のアイドル顔しか作れないが、今後は3次元(3D)のモデルを実際に動かせるようにしたい。万博会場では当社のAIで生成した3Dモデルに接客サービスをさせたいと考えている。

インバウンド

▽セカイホテル(大阪市)の矢野浩一社長「大阪の穴場の魅力を紹介」

大阪の西九条と東大阪で地域に点在する複数の空き家を宿泊施設に改装する事業を展開している。エリア全体を1つの宿泊施設とみなす「街ごとホテル」として訴求し、宿泊客には近所の銭湯で入浴したり、付近の飲食店で食事を楽しんでもらったりしている。宿泊客に周辺の回遊を促すビジネスモデルで、地域活性化につなげていく。

観光地ではない西九条と東大阪を事業エリアに選んだのは、作り込まれていない大阪の素の魅力を宿泊客に発見してもらうためだ。万博の開催で会場計画地の夢洲はおのずと活気づく。当然、そこに群がるようなビジネスをするつもりはない。

例えば高野山まで電車で30分で行ける大阪府の南部には酒蔵や温泉も楽しめる地域がある。大阪市内にも大型銭湯の上の階にディスコを備えた施設がある。

あまり知られていないが、大阪には深掘りすると面白い地域やスポットは数多い。万博に訪れる観光客に、こうした大阪の穴場の魅力を発信していきたい。

▽ジェイワイド(大阪市)の西野哲平社長「中国で日本の魅力を発信」

中国人の富裕層向け訪日旅行のツアーを提供している。国内の様々な地域に足を運べるツアーが評判を呼び、2018年度は3万人が参加した。

万博開催の25年に向けた新規事業を検討中だ。中国に旅行会社を新設し、現地で日本の魅力発信を強化する。国内には訪日客との接点をつくりたい企業などと連携し、ツアー客がくつろげる高級ラウンジを設けたい。

▽スペースエンジン(大阪市)の野口寛士社長「空港などに販売スペースを確保」

電子商取引(EC)事業者などに、有名小売店の売り場の一角などを紹介するビジネスを展開する。ECで売っている自社製品を百貨店などに陳列することで商品の知名度を拡大できるため、これまでに2千社以上が利用した。

万博までに自社サービスの知名度を高め、「日本で商品を委託販売するならスペースエンジンだ」と海外の企業に思ってもらえるようにするのが目標。今後は空港など訪日客が多く集う場所に紹介できる販売スペースを確保したい。

新エネルギー

▽コネックスシステムズ(京都府精華町)の塚本寿社長「ハイパー電池でバスやトラックのEV化を後押し」

2018年に一般のリチウムイオン電池に比べて充放電の電力を7倍程度に高めた「ハイパー電池」を開発した。まずは物流支援ロボット向けに出荷するが、電動バスやトラックにこそ効果を発揮する電池だと考えている。

車体が重いバスやトラックは発進時や坂道を上る際に大きな電力が必要。稼働の大部分を占める安定走行時には少ない電力で済むのに、従来の電池では膨大な量を積まないといけない。

ハイパー電池を大電力が必要な時だけ稼働させることで、安定走行時に働く従来の電池と役割分担できる。20年には2種類の電池を積んだモデル車両を作りたいと考えている。

22年ごろには自治体や電力会社などと組み、一定区間ごとに充電した電池と交換するステーションを設ける構想もある。電動のバスやトラックが長距離を効率的に走る社会基盤づくりを目指していく。

こうしたモデルを万博の会場で実証し、世界中の人に日本の先進的なインフラを示したい。

▽エネコートテクノロジーズ(京都市)の川西康義社長「極薄の太陽電池を住宅の屋根に」

太陽光を電気に変える部品をインクのような材料を塗り重ねてつくる技術を開発した。薄く、軽く仕上げられる。太陽光発電パネルに使われる太陽電池に比べて厚みを150分の1にできるため、まずはウエアラブル端末などへの搭載を目指す。

既存の太陽光パネルに重ねて使うと、発電効率を大幅に高めることもできるため、住宅の屋根への用途を想定している。万博ではモデルハウスを使って、家庭で使う電気の全てを太陽電池でまかなえる自己完結型のエネルギーシステムを提案してみたい。

▽マイクロ波化学(大阪府吹田市)の吉野巌社長「マイクロ波を使った化学品製造を世界標準に」

マイクロ波を使って化学品の生産を効率化する事業を展開する。化学工場は大量の電気やガスを使うが、マイクロ波ならエネルギー使用量を3分の1、加熱時間を10分の1に抑えられる。

2025年万博までにマイクロ波を生産技術の世界標準にしたい。少なくとも海外の10工場にマイクロ波を使った生産設備を導入するのが目標だ。

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