鈴木宗男元議員の再審認めず
北海道開発局発注の工事を巡る受託収賄など4つの罪で懲役2年、追徴金1100万円の実刑判決を受けた鈴木宗男元衆院議員(71)の再審請求審で、東京地裁(家令和典裁判長)は20日、再審開始を認めない決定をした。弁護側は決定を不服として即時抗告する方針。
家令裁判長は決定理由で「検察官のストーリーに基づいて関係者が虚偽の証言をしたとの合理的な疑いが生じるとはいえない」などと指摘、請求を棄却した。
鈴木氏は2010年9月に実刑判決が確定し、10年12月から服役。11年12月に仮釈放された後、12年11月に再審請求した。弘中惇一郎弁護士らで構成する弁護団は無罪の新証拠として、検事が証人尋問の際に作成したとされる「尋問シナリオ」など8点を挙げていた。
確定判決によると、鈴木氏は1997年から98年、開発局発注工事で便宜を図る見返りに、建設会社から計600万円を受領。98年8月には、行政処分を受けた木材会社から林野庁への口利きを頼まれ、500万円を受け取るなどした。
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