防衛政務官がシナイ半島視察 自衛隊員派遣に向け
【カイロ=共同】エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団(MFO)」の司令部への自衛隊員派遣を巡り、視察を行った鈴木貴子防衛政務官が17日、カイロで記者団の取材に応じた。鈴木氏は現地の安全対策がとられているとして、要員の選定など派遣に向けた具体的な作業を進める考えを示した。
鈴木氏は16日、シナイ半島の南部と北部にあるMFO駐屯地を視察し、職務内容や生活環境を確認した。現地の治安について、派遣を検討する南部はおおむね平穏だが、北部は「注視が必要」と述べた。
また派遣時に準用される国連平和維持活動(PKO)参加5原則を、MFO側が理解しているとの認識を示した。
政府は自衛隊員2人の今春の派遣に向け準備を進めている。イスラエル・エジプト間の連絡調整を主な任務とし、派遣が実現すれば、安全保障関連法で新設された任務「国際連携平和安全活動」の初適用となる。