民主の若手有望株が出馬表明 オルーク前下院議員、米大統領選
【ワシントン=永沢毅】米民主党のベト・オルーク前下院議員(46)は14日、来年の米大統領選への出馬を表明した。党内の若手の有望株と目されており、若者を中心に全米で草の根の支持を集める。一部には2008年の大統領選を制したオバマ前大統領の再来とみる向きもあり、大統領選の台風の目となる可能性もある。
オルーク氏はSNSサイトに投稿した動画で「分断された国の結束をめざす前向きな選挙活動にする」と表明。「私たちがいま直面している経済や民主主義、気候変動が複合した危機はかつてなく大きい」とトランプ政権への対決姿勢をあらわにした。
同氏は南部テキサス州エルパソ出身で、地元の市会議員を経て連邦下院議員を3期務めた。18年秋の中間選挙ではテキサス州上院選で共和党の有力者で現職のテッド・クルーズ議員に挑み、僅差で敗北。しかし共和地盤の州での健闘が全米で注目を集め、大統領選への出馬待望論が広がっていた。
その語り口や長身痩躯(そうく)の風貌などがオバマ氏を想起させると言われ、各種世論調査でオルーク氏はおおむね10位以内に名を連ねる。実績や知名度に劣るが、今後の選挙戦の展開しだいでは支持を伸ばす可能性もある。
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