広がる「夢二の世界」 岡山の記念館改装
美人画で名高い竹久夢二にまつわる「夢二郷土美術館 夢二生家記念館・少年山荘」(岡山県瀬戸内市)が12日、改装オープンした。夢二が数えの16歳まで過ごした生家と、東京・世田谷にあったアトリエ兼住居を復元した「少年山荘」で構成しており、改装を機に展示スペースを4倍に広げて展示品も充実させた。
9月に生誕135年を迎えるのを記念し、両備文化振興財団(岡山市)が約6000万円をかけて1月から工事を進めてきた。築約250年の生家のかやぶき屋根を21年ぶりにふき替えて、生家の奥の間、少年山荘の応接室と2階を新たに公開した。納屋部分はカフェ「椿茶屋」に生まれ変わり、作品に囲まれた中で創作和菓子を味わえる。
小嶋光信館長は「生家での思い出が夢二式美人画の原点で、どういう暮らしぶりから作品が生まれたか味わってほしい」と述べた。式典に出席した夢二の孫の竹久みなみさんは「夢二が一番喜んでいるのではないか。愛してくれた方々に感謝したい」と感想を語った。
主要作品を展示する「夢二郷土美術館」は岡山市にある。