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前哨戦をスルーするクラシック路線の是非

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3歳クラシック初戦の桜花賞まで1カ月を切った。3月2日には阪神で最重要前哨戦といえるチューリップ賞(G2・芝1600メートル)が、翌3日には皐月賞の最初のトライアル、弥生賞(中山、同・芝2000メートル)が相次いで行われた。この時期からは昨年暮れの2歳G1で活躍した馬が次々に登場し、クラシック近しの雰囲気が盛り上がっていくのだが、今年は雰囲気が異なる。特に牡馬の三冠路線で主力候補と目される馬が3月の前哨戦を避け、間隔を開けて本番に向かう例が目立つ。

伝統の弥生賞にG1馬不在

3月3日に行われた弥生賞は、レース前から波乱の予感が漂っていた。中山は朝から雨に見舞われ、実戦の時点では重馬場。しかも、前日発売で1番人気だったラストドラフトのクリストフ・ルメール騎手(39)が前日の負傷のため当日の騎乗をキャンセル。最終的に1番人気を重賞2勝馬のニシノデイジーに譲った。実戦ではラストドラフトが先手を取ったが、直線で早々と失速。好位置で待機していたニシノデイジーも伸びそうで伸びず4着止まり。10頭中6番手前後に位置していた8番人気のメイショウテンゲンが後方から伸びて優勝を飾った。

メイショウテンゲンは父がディープインパクトで、母は牡馬相手にG2を2勝したメイショウベルーガ。血統的な期待度は高かったが、前回のG3、きさらぎ賞(京都)はメンバーが手薄な中でも、勝ったダノンチェイサーから約5馬身離された5着だった。レース後、池添謙一騎手(39)は「馬場に助けられた。母も道悪が得意だった」と振り返った。一方、人気を裏切ったニシノデイジーの勝浦正樹騎手(40)は「こういう馬場は得意だと思っていたが……」と首をかしげ、ラストドラフトの田辺裕信騎手(35)は「こんな馬場が初めてで、戸惑いがあったかも」と振り返った。レースの決着タイム2分3秒3は、近年の良馬場での皐月賞の平均的な決着より、5秒以上遅く、再現性に乏しい内容といえるだろう。

そもそも、弥生賞は単に皐月賞と同じコースで施行されるというだけでなく、その後の日本ダービーにも直結する重要な一戦と思われてきた。実際、過去10年のダービーで馬券に絡んだ30頭中、9頭が弥生賞に出走。勝ち馬も4頭出ていた。ところが、今回はここに2018年の2歳G1を制したアドマイヤマーズ(朝日杯フューチュリティステークス)、サートゥルナーリア(ホープフルステークス)が出てこなかった。アドマイヤマーズは2月10日の共同通信杯(東京・G3)で2着。サートゥルナーリアに至っては、前哨戦を挟まずに皐月賞に向かう。

長めの出走間隔、桜花賞組にも

同じ最重要トライアルでも、チューリップ賞の方はエース格が登場して無難に勝ち進んだ。昨年12月のG1、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF=芝1600メートル)を優勝し、最優秀2歳牝馬に選定されたダノンファンタジーが圧倒的1番人気に応えて快勝。デビュー2戦目からの連勝を4に伸ばした。桜花賞路線の場合、阪神JFとチューリップ賞、桜花賞が同じコースで施行される。この体系となったのは、阪神に芝外回りコースが新設された06年で、同年の阪神JF優勝馬ウオッカは翌年の日本ダービーを牝馬として実に64年ぶりに優勝。以来、「阪神JF→チューリップ賞」と続く路線は、クラシックの登竜門として定着。G3だったチューリップ賞は、今年からG2に昇格した。今回の同レースには、ダノンファンタジーのほか、昨年の阪神JF4着だったシェーングランツも参戦。ダノンファンタジーは3番手の好位置を進み、直線で一瞬、進路が塞がる場面があったが、前が開くと一気に伸びて決着をつけた。シェーングランツは後方に構えたが直線で伸びを欠き5着。2、3着は競り合いの末、シゲルピンクダイヤ、ノーブルスコアの1勝馬2頭が入り、桜花賞の優先出走権を獲得した。

チューリップ賞は出走13頭中、関東馬がシェーングランツを含めて2頭だけ。長距離輸送なしで臨める関西勢にとっては使いやすいはずだが、阪神JFで2、3着に入ったクロノジェネシス、ビーチサンバの両関西馬は同レースではなく、2月11日のクイーンカップ(東京、G3・芝1600メートル)に進み、順当に1、2着を占めた。ともに2歳時、東京で好走した実績がある。ビーチサンバはまだ獲得賞金が少なく、確実に2着以内に入って桜花賞本番の出走資格を固める陣営の意図は理解できる。だが、クロノジェネシスは賞金も十分で、あえて長距離輸送のある東京に行く必然性は薄かった。両馬はこの後、桜花賞に直行する予定だが、過去10年、クイーンカップに出走して桜花賞を制したのは、17年のレーヌミノルしかいない。陣営があえて不利な臨戦過程を選んだのは、長い出走間隔でG1に臨むパターンが目立つ、近年のノーザンファーム(NF)生産馬の傾向通りだ。

異例の前哨戦パス

出走間隔を長めに取るパターンの最たるものが、牡馬路線のサートゥルナーリアの前哨戦パスだ。同馬を所有するクラブ法人、キャロットファームは1月23日、公式ホームページで「長距離輸送や中山の2000メートルを経験していることから、トライアルを使う必要はないと判断した」と表明した。その前の1月10日には、過去3戦(3勝)全てで騎乗したミルコ・デムーロ騎手(40)から、ルメール騎手へのスイッチが発表されており、騎手交代といい臨戦過程といい、異例ずくめといえる。前哨戦パスについていえば、確かにホープフルステークスで皐月賞本番と同じコース、さらには長距離輸送も克服済み。だが、阪神のすみれステークス(2月24日・芝2200メートル)や若葉ステークス(3月16日・芝2000メートル)のように、栗東所属の同馬が当日輸送で臨める前哨戦もある。しかも、84年のグレード制施行後、年明け初戦で皐月賞に出走した馬自体わずか7頭。最高が17年のレイデオロ(5着)だから、不利は覚悟という話だ。

サートゥルナーリアもレイデオロも、キャロット所有のNF生産馬。ホープフルステークスまで3戦無敗で来た点まで同じだ。ただ、レイデオロの場合、若駒特有の管骨骨膜炎のため年明けの調整が遅れ、美浦帰還が3月中旬にずれ込んだ経緯がある。今回の場合、少なくとも表面上、体調に問題があるという話は聞こえておらず、確信犯的な前哨戦パスである。思えば、昨年も破格の臨戦過程で大レースを制する場面が繰り返された。桜花賞のアーモンドアイは1月のG3、シンザン記念優勝から3カ月の間隔で桜花賞を快勝。菊花賞のフィエールマンに至っては、1800メートルで3戦だけのキャリア、3カ月と3週の間隔で3000メートル戦を制した。ただ、アーモンドアイとフィエールマンは、NF生産馬だが美浦所属で福島のNF天栄で調教されている。今回のサートゥルナーリアは栗東に近い滋賀県のNFしがらきの調教馬で、NFしがらきにとって重要なチャレンジとなる。

桜花賞組でも、NF生産でクラブ法人「サンデーレーシング」所有のグランアレグリアは、昨年暮れの朝日杯フューチュリティステークス3着(1番人気)から、本番に直行する。年明け初戦が桜花賞だった例としては、13年の阪神JF優勝馬レッドリヴェールの2着があり、皐月賞よりはまだ可能性が高く映る。グランアレグリアの藤沢和雄調教師(67)は、98年に阪神3歳牝馬S(阪神JFの前身)を制したスティンガーで翌99年の桜花賞に直行したが12着。今回はどうなるかが注目される。

桜花賞、阪神JF組が優位

現時点でクラシックを見通すと、まず桜花賞は阪神JF上位組の優位が動きそうにない。1~3着馬は今年初戦を無難に通過しており、明確な不安材料はない。割って入るなら、あえて牡馬相手の朝日杯に挑んで初黒星を喫したグランアレグリアとなる。初戦ではダノンファンタジーに2馬身差で楽勝したが、同馬は勝った東京の2戦で、外から他馬の圧力を受けずに戦った。朝日杯は初の長距離輸送、右回り、牡馬相手という条件の下、早めに抜け出したところを、外から勝ったアドマイヤマーズに競りかけられて戦意を折られた印象。牝馬相手なら巻き返す余地は残っており、今後の調整の進度が鍵。

牡馬勢はサートゥルナーリアが中心視される。ホープフルステークスの後、NFの吉田勝己代表が「すぐにでも種牡馬にしたい」と話したほど。父はアーモンドアイと同じロードカナロアで、母は05年のオークス馬シーザリオ。異父兄のエピファネイア、リオンディーズがG1を勝って種牡馬入りしている。気になる点は3戦とも全くの楽勝で、多頭数の厳しい流れにどう対処するか。ダービーでは2400メートルへの適性も問われる。

アドマイヤマーズは共同通信杯で2着と初黒星。前哨戦で余裕を残した仕上げだったはずで、体調面の上昇は見込めるが、1600メートルで4戦全勝後、初の1800メートルで負けた点は気になる。2000メートルへの延長が最大の課題だ。このほかでは、同馬に土をつけて自身は3戦3勝としたダノンキングリー、きさらぎ賞優勝のダノンチェイサーの両ディープインパクト産駒、弥生賞で敗れたニシノデイジー、ラストドラフトも本番の有力候補だ。

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