タイ総選挙、エスカレートする大衆迎合の落とし穴
アジア・エディター 高橋徹
3月24日のタイ総選挙で、首相候補に王女を擁立する「奇策」が不発に終わったタクシン元首相派。画策したタイ国家維持党は「立憲君主制に反する行為」で選挙管理委員会から告発されており、憲法裁判所が7日に判断を下す予定だ。解党処分となれば、残されるタクシン派のタイ貢献党も大きな打撃を受ける。
以前、当コラムで解説したように(「8年ぶりタイ総選挙、混乱再燃の導火線?」参照)、選挙にめっぽう強いタクシン派の...
経済が成長し目まぐるしく変化するアジアの国々。米国と中国の超大国同士の貿易摩擦が激しくなる中、その狭間に位置するアジアにも余波が及んできた。現地の政治・経済の今を切り取る。