レタス 春は四国や九州産(彩時季)
シャキッとした食感でサラダに欠かせないレタス。通年で流通するが、季節で産地は異なる。冬から春は茨城や香川、長崎が主力。列島をリレーする形で年間を通じて出荷される。夏には高原野菜が得意な長野の出番となる。全国シェア4割を占めトップの産地だ。
主流の球形のレタスは第2次大戦後に普及した。JAグループによると、米国が日本に持ち込み、食の欧米化とともに広まった。JAれいほく(熊本県苓北町)は、長崎県佐世保市の米軍需要を満たすためレタス栽培に乗り出し一大産地となった。
原産は地中海沿岸とされ、2500年前の古代エジプトではすでに栽培されていた。ただ当時は球形ではなかったようだ。欧州で品種改良が進み、玉になるタイプが現れたのは16世紀。日本にはまず中国から伝わり、しばらくは「かきちしゃ」という、葉っぱをかきむしる非球形のものだった。
農林水産省によると、現在のレタス小売価格は1キロ450円。生育が順調で平年より3割安い。