深圳GDP初めて香港抜く 18年、高成長
【広州=共同】香港メディアは27日、中国広東省深圳市の2018年の域内総生産(GDP)が隣接する香港を初めて上回ったと報じた。米中貿易摩擦の影響で中国経済の減速が鮮明になっているが、深圳市は前年比7.6%の高い成長率を記録した。
深圳市のGDPは約2兆4422億元(約40兆3800億円)となり、香港を上回ったという。
深圳市はかつて漁村だったが、1980年に経済特区に指定されて以降、急速に発展。米国が安全保障上の脅威を理由に排除を図る通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)なども拠点を置く。
習近平指導部は広東省と「一国二制度」下にある香港、マカオに大経済圏を築く「ビッグベイエリア(大湾区)構想」を推進。香港と中国本土を結ぶ高速鉄道や大橋も昨年開通し、経済の一体化が加速している。
一部メディアは昨年、17年のGDPで深圳市が香港を超えたと報じたが、同市統計局は「年平均レート換算では香港をまだ超えていない」と否定していた。