英首相 離脱協定案の採決「3月12日までに」
25日の週の採決は見送り
【ロンドン=中島裕介】英国のメイ首相は24日、欧州連合(EU)との離脱協定案の是非を問う英議会での採決を3月12日までに行うと表明した。EU・アラブ連盟首脳会議の開催地エジプトで記者団に語った。メイ首相は当初2月26日までの早い時期にEUとの合意案を議会に示す意向を示していたが、EUとの協議が遅れているため事実上先送りしたかたちだ。
メイ首相は記者団に「EUと協議中のため、離脱協定案の是非を問う採決は25日の週には行わない。だが3月12日までには実施する」と言明。これまでより明確な表現で採決の時期を限定した。「EUと合意したうえでの3月末の離脱は、手が届くところにある」とも語った。
離脱協定案は2018年11月下旬に英・EU間で合意したが、英議会の与野党からアイルランド国境問題の対応策に反発が広がり、発効に必要な英議会の承認が得られていない。メイ首相は24日にエジプトでトゥスクEU大統領らと会談し、打開策を練る方針だ。