北海道厚真町で震度6弱 22日朝も鉄道に乱れ
21日午後9時22分ごろ、北海道厚真町で震度6弱を観測する地震があった。気象庁によると、震源の深さは約30キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.8と推定される。札幌市と苫小牧市で転倒するなどして計4人が軽傷。22日朝も鉄道など交通の一部に影響が出ている。
北海道で震度6弱以上の揺れを観測したのは、厚真町で震度7を観測した2018年9月の地震以来。今回の震源は9月の震源の北側約10キロで、気象庁は「一連の活動は当分続く可能性がある」として注意を呼びかけている。
厚真町に自衛隊から入った連絡によると、同町吉野地区などで雪崩が発生したとみられ、被害の確認を急いでいる。
JR北海道によると22日午前4時半現在で、石勝線の千歳―夕張間の普通列車など、在来線の3区間で運転を見合わせている。地震直後、千歳線で点検のために列車5本が駅間で停止し、乗客680人が一時車内に閉じ込められたが、午前3時までに各駅に到着した。
札幌市によると、札幌市営地下鉄は点検のため全線で運転を見合わせたが、22日午前5時までに全線で運転を再開。22日は終日、ダイヤが乱れる見通しとしている。
厚真町では約100戸で断水が続いている。
トヨタ自動車子会社のトヨタ自動車北海道は21日、地震の影響で北海道苫小牧市の工場を一時停止したと明らかにした。設備の点検が終わり次第、操業を再開する方針という。22日に工場を操業するかは今後判断する。同工場ではトヨタ車やレクサス車向けの変速機などを製造している。
道内の各地の主な震度は以下の通り。
震度6弱=厚真町▽震度5強=安平町、むかわ町▽震度5弱=札幌市北区、同市手稲区、平取町▽震度4=苫小牧市、登別市など。
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