オープンエイト、AIで動画素材を自動検索
動画サイト運営のオープンエイト(東京・渋谷)は20日、自動動画編集システムの販売を本格的に始めたと発表した。人工知能(AI)で字幕用の文字テキストを読み取り、字幕に適した動画素材を自動で探し出す機能を新たに用意した。利用企業は手元に素材がなくてもネット広告動画を作れる。次世代通信「5G」をにらみ、今後3年間に1千社が利用することを目指す。
2018年9月に試験販売を始めた「ビデオブレイン」の商用版を発売した。企業のネット広告や企業紹介動画の制作を想定している。字幕用文字テキストと必要な動画素材をアップロードすれば、30秒の動画を最短3分で自動制作する。
写真・音楽素材提供会社ピクスタと連携。ピクスタの素材3100万点以上と、オープンエイトが持つ約1万点の動画素材から字幕にあった素材を自動的に探す機能を4月から提供する。
インタビュー映像をアップロードすれば字幕を自動的に作る機能や、5種類の動画パターンを自動で制作して気に入った動画を選べる機能も新たに備えた。料金は月額15万円(初期費用別)。
20年に高速通信できる5Gが商用化することに合わせ、動画広告市場の拡大が見込まれる。従来の動画広告はイチから映像撮影して費用が50万円以上かかるため、大企業しか取り組んでいなかった。だが既存の素材などを組み合わせて手軽に動画制作できれば、中小企業などが動画広告を始めるとみている。