中国マネー蒸発が招く危機 成長率5%割れば景気失速
本社コメンテーター 梶原誠
米中の通商交渉がまとまっても、中国は世界の市場を揺らし続けるのではないか――。攻防を追うとこんなシナリオが浮かぶ。
協議は中国の譲歩が目立つ形で進んでいる。対米貿易黒字をゼロにすることを提案したとも報じられた。政府機関が「2035年までは米国が世界経済で唯一の超大国」との予測で米国を持ち上げ、「中国の野望が後退した」と市場で話題にもなった。
「これまでと違う行動をとらなければならないのは、習近平...
東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。