スマホ持ち込み、19年4月解禁 大阪の公立小中
大阪府教育庁は18日、府内の公立小中学校に通う児童・生徒について、スマートフォン(スマホ)や携帯電話の校内への持ち込みを認めると発表した。2018年6月に大阪府北部で震度6弱を観測した地震などを踏まえ、災害時の安否確認や緊急時の連絡手段を確保する必要があると判断した。19年4月から運用を始める。
教育庁によると、都道府県単位で解禁するのは初めてという。同日公表したガイドライン案によると、登下校時に持参する目的を「防災・防犯のため」と明記。地震などの災害時や犯罪に巻き込まれる危険に直面している場合のみ使用できるとした。校内ではカバンなどに入れて児童・生徒が管理し、教職員の指示を受けて利用する。
保護者に対しては、子供のスマホなどに有害情報の閲覧を制限するフィルタリングを設定し、緊急時を除いて子供に連絡を取らないよう求める。
府はこれまで、原則として持ち込みを禁止してきたが、府北部で起きた地震などを受けて子供と連絡が取れなかった保護者から要望があり、方針を見直すことにした。専門家やPTAの意見を踏まえ、3月下旬ごろに市町村の教育委員会に通知する。文部科学省は原則禁止を通知しており、実際に持ち込みを許可するかどうかは各市町村の判断に委ねる。