「EU離脱が影響」と主張 英航空Flybmiが経営破綻
【ロンドン=篠崎健太】「Flybmi」の名称でサービスを展開する英地域航空会社のブリティッシュ・ミッドランド・リージョナルは16日、会社管理手続きを申し立てたと発表した。事実上の経営破綻で、同日から全便の運航を止めた。燃料高などによる採算悪化に加え「英国の欧州連合(EU)からの離脱過程で生じた不確実性からも大きな影響を受けた」と説明している。
同社は英中部イースト・ミッドランズ空港を拠点とし、仏パリや独フランクフルトなど英国内外の25都市に就航している。17機を運航し、2018年には52万2000人が利用した。独ルフトハンザなどとの共同運航便も手掛けている。
声明ではEU加盟国向け路線の継続性の不透明感など、英国のEU離脱の影響を受けたと主張した。採算圧迫の一因に排出量取引価格の上昇を挙げ「欧州排出量取引制度(EU-ETS)への英航空会社の完全参加を認めないEUの決定」がもたらしたとも指摘した。だが同社は16年にEU離脱が決まる前から営業赤字が続いており、関連性には不透明な面もある。
直近の開示によると、17年3月期は売上高が7930万ポンド(約112億円)、最終損益は406万ポンドの赤字だった。
同社は搭乗予定の顧客に対し、クレジットカード会社や旅行会社などに払い戻しの相談をするよう呼びかけている。
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