人生が具体的に見えた本 緩和ケア医 山崎章郎
E・キューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」によって、ターミナルケア(終末期ケア)の大切さを思い知った私は、南極海底地質調査船下船後の1984年4月から、千葉県八日市場市(現匝瑳(そうさ)市)の市民病院で外科医として働き始めた。勿論(もちろん)、目指したことは、あるべきターミナルケアの確立であった。南極海で医療者の自己満足であったことに気づいた臨終時の蘇生術は、その施行の有無をご家族に確認すると、殆(ほ...
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