三井物産、上海でオフィスビルのリノベーション
三井物産は14日、中国・上海でオフィスビルのリノベーション事業に参画すると発表した。シンガポールの不動産開発会社、アセンダスと共同で市街中心部にあるビル2棟の一部を改修する。上海は金融などの規制緩和が進み、外資企業の進出が活発。好立地を生かして企業をさらに呼び込む狙いだ。
アセンダス社が設立した特別目的会社(SPC)の持ち分45%を約180億円で取得する。三井物産が中国で手掛けた不動産事業では過去最大となる。
2棟のうちAIPビルはすでに2018年11月に完成しており、APビルは今年7月に完成する予定だ。AIPビルには「ウィーワーク」が入居するなど2棟ともコワーキングスペースが入る予定だ。
米中間の貿易摩擦を受けて製造業が集積する重慶などは経済成長が減速しているが、上海は規制緩和を追い風に今後も外資企業の進出や起業が増えるとみられる。三井物産は今回の開発を足がかりに中国市場でビル事業拡大を目指す。