ルノー会長が来日「連合の将来話す」 日産社長らと会談
仏ルノーのジャンドミニク・スナール会長は14日午後、東京の羽田空港に到着した。スナール氏は同日夜、日産自動車の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)や三菱自動車の益子修会長兼CEOらと会談したもようだ。同氏は羽田空港で記者団に対し、「日産や三菱自の同僚やチームに会い、将来について話す。うまくいくようにしたい」と述べた。
西川社長らとの会談のテーマについては、「とても大切な話で細かな内容までは話せない」と説明。スナール氏自らが現在空席になっている日産の会長に就くのか問われると、「そのような話は時期尚早だ。状況をみて考える」と答えた。
スナール氏は日本滞在中に日仏連合について幅広く意見を交わす。14日に都内のホテルで西川氏、益子氏と会談したとみられ、15日も日産や三菱自の首脳らと会う予定だ。
スナール氏は日産が4月8日に開く臨時株主総会で、日産の取締役に就任する予定。西川社長はスナール氏とともに日産のガバナンス(企業統治)改革を進めたい考えを示している。
日産元会長のカルロス・ゴーン被告が2018年11月に逮捕されて以降、日産とルノーの間で主導権争いが表面化し、日仏連合の関係はぎくしゃくした。ただ、1月に入り両社は歩み寄りも見せている。
ルノー側では、ゴーン被告が会長兼CEOを退任し、スナール会長とティエリー・ボロレCEOの体制に移行。日産もルノーが求めていた臨時株主総会の開催を決め、両社の協議が本格化する環境は整ってきた。
日産自動車が選択を迫られている。
内田誠新社長のもと、業績をどう立て直すのか、筆頭株主である仏ルノーとの関係をどう再構築するのか。