いつのまにか1強多弱 情報総取り、遠のく共存
米ミネソタ州でパソコン販売会社を営むジョン・バンステッドさん(44)は2018年11月、米アマゾン・ドット・コムからのメールに衝撃を受けた。「貴社はアップル製品を売れなくなります」。5年以上前から中古アップル製品をアマゾンで売り、年約100万ドル(約1億1千万円)を稼いだ。突然それを失った。
アマゾンは世界15カ国で通販サイトを展開。中小企業にも取引の門戸を開き、出荷や配送、在庫管理の面倒もみる...
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データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。
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