EU離脱後も貿易条件維持 英国とスイス、協定に合意
【ロンドン=共同】英政府は11日、欧州連合(EU)離脱後も現在と同様の貿易条件を維持するための協定をスイスと締結したと発表した。関税が急激に引き上げられるといった事態が避けられることになる。
英国のフォックス国際貿易相は声明で「英国の雇用を守るのに役立つだけでなく、スイスとの貿易関係をより強くするのに強固な基礎となる」と合意を歓迎した。
英政府によると、英国の自動車産業は今回の合意によって最大で年間800万ポンド(約11億円)の輸出関税を回避できる利点がある。
英政府は他のEU域外国とも、通商条件の維持や改善を狙って貿易協定の締結を目指している。だが日本を含む大半の国との交渉は進んでいない。このため何の取り決めもない状態で3月末にEUから離脱した場合、直後から高関税を課されることになり、経済界に懸念が広がっている。