ベトナム副首相、北朝鮮公式訪問へ 米朝首脳会談受け入れ準備
【ハノイ=大西智也】ベトナム政府は11日、12日から14日までの日程でファム・ビン・ミン副首相兼外相が北朝鮮を公式訪問すると発表した。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との2回目の首脳会談が首都のハノイで開かれることが決まり、受け入れ準備のための訪問とみられる。
トランプ氏と金正恩氏は今月27日、28日にハノイで会談する。前後してベトナムの最高指導者であるグエン・フー・チョン共産党書記長兼国家主席と金正恩氏の会談が行われる公算が大きくなってきている。社会主義国としての両国の友好関係を確認したい考えだ。
ベトナムは米朝首脳会談のホスト国に名乗りを上げていた。ファム・ビン・ミン副首相は今回の北朝鮮への訪問で金正恩氏のベトナムへの公式訪問を要請する可能性がある。金正恩氏のハノイまでの移動手段なども確認する見通しだ。
金正恩氏の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏が2017年にマレーシアで殺害された事件では、ベトナム国籍の女が実行犯として逮捕されている。北朝鮮とベトナムの関係は冷え込んだもようだが、18年11月から12月にかけて北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相がベトナムを訪れ関係修復に動いた。