仏政府、能楽3氏に芸術文化勲章を授与
ジャポニスム2018 野村萬氏と梅若実氏、浅見真州氏
【パリ=小山雄嗣】フランス政府から芸術文化勲章を受ける能楽和泉流狂言方の野村萬、観世流シテ方の梅若実と浅見真州の3氏の叙勲式が10日、パリ市内で開かれた。3氏は仏で開催中の日本文化紹介イベント「ジャポニスム2018」で、同日まで能楽公演(日本経済新聞社など主催)に出演していた。
公演会場のシテ・ド・ラ・ミュージックを運営するフィルハーモニー・ド・パリのローラン・ベイル総裁が、フランク・リステール文化相に代わり勲章を授与。能楽師としての長年の功績に加え、「後進の育成や新たな試み、海外での活動を続けてきた実績を祝福する」と述べた。
芸術文化勲章オフィシエを受章した野村氏は「身に余ることに感激している。来年90歳になるが、これからも文化交流のための積み重ねを一生懸命にしていきたい」と喜びを語った。