スカパー、光データ中継衛星事業で エアバス社と覚書
スカパーJSATは4日、航空大手エアバスグループで衛星事業などを手がけるエアバス・ディフェンス・アンド・スペースと覚書を結んだと発表した。光データを中継する衛星事業を共同で展開する。衛星撮像データを迅速に送信できる光データ衛星事業を通じ、地球観測データの増加に対応する。
覚書を受けて、スカパーはアジア・パシフィック地域を対象として光データ中継事業を共同で展開するため、エアバスと具体的な検討に入る。
刻一刻と変化する地球環境や災害時の状況把握のため、衛星撮像データの送信・解析に関しては即時性が求められている。スカパーはエアバスとの連携で、広範囲で大容量のデータ通信が可能な態勢を整える。
エアバスは2016年に赤道上空に光データ中継衛星を打ち上げ、事業を展開。地上約800キロメートルにある地球観測衛星が捉えた地表の画像データを、エアバスの光データ中継衛星が宇宙空間で直接受信し、地上に設置されたアンテナに向けて送信している。
エアバスは複数の光データの中継衛星と静止軌道衛星を光通信でつなぐことで、地球の裏側で撮像されたデータであっても地上の利用者がほぼリアルタイムで取得できるようにする将来構想も打ち出している。