アルプスアルの19年3月期、純利益49%減に下方修正
スマホや自動車の減速響く、自社株買い284億円
アルプスアルパインは29日、2019年3月期の連結純利益が前期比49%減の240億円になる見通しだと発表した。従来予想を190億円下回る。18年12月以降、スマートフォン(スマホ)や自動車向けの電子部品の販売が落ち込んでおり、年明け以降も回復しないとしている。
売上高は1%減の8520億円と、2%増の従来予想から一転して減収になる。電子部品事業が9%減と落ち込む。スマホ向けカメラ部品は世界的なスマホ販売減速の影響を受けている。自動車向けの電子部品でも通信ユニットなどで中国をはじめとして「量産車の市場減速がマイナスに効いた」(気賀洋一郎取締役)という。
営業利益は30%減の500億円と160億円下方修正した。「1~3月を需要の底と見込んでいる」(小林俊則執行役員)電子部品事業は1~3月期に31億円の営業赤字に転落する見通し。旧アルパインの車載情報機器事業の通期の営業利益は前期比6%増の見込み。自動車メーカー向けの純正品の売り上げ増などで利益が増える。
同日発表した18年4~12月期の連結決算は、売上高が横ばいの6445億円、純利益が前年同期比39%減の271億円だった。
同時に284億円を上限とする自社株買いを発表した。旧アルプス電気は旧アルパインとの統合後に400億円の自社株買いをする方針を打ち出していた。アルパイン株主からの買い取り請求分(116億円)を除いて自社株買いする。株数の上限は2000万株で、自己株式を除く発行済み株式総数の9.14%にあたる。
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