米で史上最高額、260億円で住宅購入 ファンド創業者
米国で史上最高額となる住宅の購入が話題になっている。対象はニューヨーク・マンハッタンの79階建て高層マンションの最上階ペントハウス。米著名ヘッジファンド、シタデルの創業者ケネス・グリフィン氏(50)がこのほど約2億3800万ドル(約260億円)で購入した。同氏は2017年だけで約14億ドルの報酬を得たとされ、米英で高級物件を次々と手に入れている。
シタデルはニューヨーク拠点を拡充しており、グリフィン氏は居住先を探していたようだ。同氏は今年初めにシカゴ市のマンションを同市での過去最高額となる約5800万ドルで購入したばかり。ロンドンでも1億2000万ドルを投じてバッキンガム宮殿に近い高級住宅を手に入れた。
グリフィン氏は米ハーバード大在学中の1987年にトレーディングを始め、90年にシタデルを創業した。株式、債券、商品などを投資対象とし、直近の運用総額は約280億ドル。米フォーブズ誌によると、グリフィン氏の個人金融資産は99億ドルに上る。
昨年の波乱相場で多くのヘッジファンドが損失を出したが、米メディアによると、シタデルの旗艦ファンドは年間9.1%の投資収益を確保した。米業界誌は、グリフィン氏が17年にヘッジファンド業界最大の14億ドルの報酬を得たと報じている。
セントラルパークを眼下に見下ろす高層マンションがこの数年間に相次いで建設されている。セントラルパーク南から57丁目のこのエリアは通称「億万長者通り」と呼ばれる。グリフィン氏の購入でこの通りの不動産価値は一段と押し上げられた。(ニューヨーク=伴百江)