大谷再興 石の里の今(下) 採石業の縮小続く
産業・文化の保持課題に
「うちの近所の大谷石蔵がなくなった」。宇都宮市の幹部は嘆く。うつのみや市政研究センターの2014年度の調査によると、大谷石を使用した建造物は約9000棟。このうち石蔵は10年前から約1割減少したとされる。老朽化などで取り壊しが相次ぎ、大谷石文化を感じられる景観は減っている。観光振興が加速する一方、大谷石を使う文化や採掘業の維持が課題になっている。
宇都宮市は昨年6月、大谷石の魅力を広めようと、民...
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