AIで予測精度向上 気象庁、理研と共同研究
気象庁は27日までに、理化学研究所の革新知能統合研究センター(東京・中央)と人工知能(AI)の活用について共同研究すると発表した。AI技術で観測と予測の精度を向上。2024年をめどに5日先までの予測の精度を高め、特別警報級の豪雨となる確率を地点ごとに示すなどの新たな情報の提供を目指す。
気温や気圧などの観測数値は、新たに自治体や研究機関、民間企業などが持つビッグデータを活用。異常値の除去や欠損データの補間にAI技術を導入し、高品質な観測データを生成する。
予測期間や解像度が異なっている現在の複数の計算プログラムを、AIを活用することで最適に組み合わせて一体的に扱える技術を開発。5日先までの降水量や風速などの予測データの精度向上を図る。
サンプル数が少なく、メカニズムが分かっていない台風の急発達についてもAI技術を生かす。気象衛星の画像データや海水温、移動速度などの様々なデータから前兆現象をとらえ、台風の急発達の予測を目指す。
契約期間は21年3月末までで、進捗によって延長を検討する。