不二越にまた賠償命令 挺身隊訴訟で 韓国の控訴審
【ソウル=山田健一】太平洋戦争中に朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊として朝鮮半島から動員され、軍需工場で働かされたとして、韓国人女性1人が不二越に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、ソウル中央地裁控訴部は23日、同社に賠償を命じた一審判決を支持する決定を下した。1億ウォン(約970万円)の支払いを命じた判決を不服として控訴した被告側の訴えを退けた。
元挺身隊員の訴訟で不二越の控訴が棄却されるのは、1月18日に続き2件目。控訴審判決は30日にも予定されている。
戦時中の強制労働を巡る訴訟は、韓国最高裁が2018年10月に新日鉄住金に賠償を命じる確定判決を出した。最高裁はその後、三菱重工業に同様の確定判決を出し、下級審でも日本企業の敗訴が続いている。
日本政府は、問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場を繰り返し強調している。