レーダー照射「協議継続は困難」 防衛省、探知音公開
最終見解で韓国に抗議
防衛省は21日、韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題で最終見解を公表した。新たな証拠として哨戒機が探知したレーダーの電波を音に変換した記録を公開した。「韓国側が事実とは全く異なる主張を繰り返している」として、協議継続は「もはや困難」と明記し、韓国側にも伝えた。
事実関係を認め、再発防止の徹底も求めた。照射を否定し続ける姿勢が変わらなければ協議には応じない方針。米国などの第三国や国際機関への仲裁なども求めない意向だ。
韓国側が、海自哨戒機が駆逐艦を威嚇するように低空飛行で接近してきたと主張していることに対し、防衛省は初めて両者の位置関係を示したイメージ図を公開した。
探知音は高くて強い音が一定時間続いている。韓国側が使ったと主張する捜索用レーダーの場合、周期的に強弱を繰り返す音になる。防衛省は最終見解と探知音に加え、捜索用レーダーの音のサンプルもあわせてホームページで公開した。
韓国国防省は21日、防衛省が韓国との実務者協議を事実上打ち切る方針を示したことについて「深い遺憾を表明する」と発表した。レーダーの探知音に関しては「実態のない機械音」と指摘した。
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