大分銀、取引先のRPA導入支援 パソナなどと連携協定
大分銀行は18日、パソナなどと連携し県内企業のIT活用支援サービスに乗り出すと発表した。定型業務を効率化するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を取引先に提供する。業務効率化への意欲がありながら人材不足に悩む顧客の課題解決を図る。地銀がIT活用支援に絡んで複数の他業種と連携するのは珍しい。
連携協定を結んだのはパソナに加えNTTデータ九州、情報処理サービスのオーイーシー(大分市)。大分銀行は、受発注や就労管理などRPA導入に適した業務を個別企業に応じて洗い出し、導入を支援する。オーイーシーは本格導入後の保守・運営などをサポートし、パソナは操作に熟練した人材の派遣を行う。
大分銀の菊口邦弘常務は「人口減など地域の構造的な問題が鮮明化する中、取引先の課題を共有・解決する提案を充実させたい」と語った。使用ソフトはNTT系の「WinActor(ウィンアクター)」で、新規導入コストは年間90万8000円。1カ月間の試験導入期間がある。
地銀の収益環境は日銀のマイナス金利政策や人口減などで厳しさが増している。一方、取引先の間では「ITを活用できる人材が不足」「コスト負担が大きい」という悩みが目立つ。大分銀は顧客のIT活用ニーズを発掘しコンサルティング能力を高め、他行との違いを出す考え。