ファミマ、Tポイント運営会社の株式売却検討
ファミリーマートが共通ポイント「Tポイント」の運営会社の株式を売却する検討に入ったことが18日、わかった。Tポイントを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)側と協議を始めた。株式を売却してもファミマではTポイントを継続して利用できるが、楽天など他の共通ポイントとの併用を進めるなかでTポイントだけに出資する状態を見直す。
ファミマは保有するTポイントの運営会社、Tポイント・ジャパン(東京・渋谷)の株式をCCC側に売却することを検討している。ファミマは2015年、Tポイント会員の購買データ活用などでの連携を深めようと、約100億円を投じてTポイント・ジャパンの発行済み株式15%分をCCCから取得していた。
ただ、ファミマは顧客の利便性を高めるため、複数の共通ポイント導入を進めている。利用できる共通ポイントはTポイントのみだったが、18年12月に全店で楽天やNTTドコモのキャッシュレス決済を導入。両社の共通ポイントをためたり利用したりできるようにした。20年夏までに楽天やドコモのポイントカードを提示した客に、ファミマ側の負担でポイントを付与する計画だ。
さらに17年にユニー・ファミリーマートホールディングスが親会社の伊藤忠商事と共同で設立した金融サービスの会社を通じ、7月にはスマートフォンを使った独自のキャッシュレス決済を始める計画で、購買データや決済情報の収集のあり方を見直していることも影響したとみられる。
ファミマとCCCはTポイント・ジャパンの株式売却について「契約に関わることなのでコメントできない」としている。