韓国半導体輸出、12月9%減 2年3カ月ぶりマイナス
【ソウル=山田健一】韓国産業通商資源省は17日、2018年12月の半導体輸出額が2年3カ月ぶりに前年同月を下回ったと発表した。中国向け輸出が大幅に落ち込んだ。
18年12月の輸出額は前年同月比9%減の89億6000万ドル(約9750億円)だった。中国向けの輸出は約2割減だった。
品目別では、半導体輸出額の7割超を占め、スマートフォンやサーバーのデータ保存に使われるメモリーが1割減った。韓国サムスン電子とSKハイニックスの半導体2強がてがけるDRAMの標準品の価格が、直近の3カ月間で2割近く下落したことが響いた。
サムスン電子が8日発表した2018年10~12月期連結決算(速報値)は、メモリー市況の悪化で営業損益が約2年ぶりの減益になった。半導体輸出についても頭打ちが確認され、韓国経済の先行きは厳しさを増しそうだ。
同時に発表した18年通年の半導体輸出額は前年比29%増え、過去最高を更新した。中国向けの輸出額は全体の7割近くに達した。韓国の半導体産業は中国の市場動向に左右される構図となっている。