豪ウッドサイド販売収入43%増 10~12月期
【シドニー=松本史】オーストラリアのエネルギー最大手、ウッドサイド・ペトロリアムは17日、2018年10~12月期の販売収入が前年同期比43%増の14億1900万ドル(約1500億円)だったと発表した。販売収入の8割以上を占める液化天然ガス(LNG)の増産と価格上昇が寄与した。
同社は18年にLNGプロジェクト「ウィートストーン」の設備を増強した。同プロジェクトの生産量が前年同期比8倍に急増した。LNG価格も上昇した。ウィートストーンではLNG価格が100万BTU(英国熱量単位)当たり11.2ドルと、前年同期の同7.7ドルから跳ね上がった。
豪州産LNGの多くは長期契約で、原油価格に連動した価格設定になっている。豪政府によると原油連動のLNG価格は16年以降上昇基調が続いている。
LNGを巡っては、大気汚染対策を進める中国が石炭火力発電からガスにかじを切っており需要は拡大している。中国は安定調達が可能な長期契約を増やすとみられ、LNGプロジェクトの開発に力を入れるウッドサイドにとっても商機が広がる。
豪州のLNG輸出は19年、18年に首位だったカタールを上回り、世界首位となる見通しだ。ウッドサイドや競合サントスの増産、国際石油開発帝石が主導して18年7月末に稼働した「イクシス」などが寄与する。