ファーウェイ副社長、通信機器の情報抜き取り否定
【東莞(中国広東省)=川上尚志】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)は17日、複数の日本メディアに広東省東莞市にあるサイバーセキュリティーの研究所を公開した。同社の通信機器にデータを抜き取る装置「バックドア(裏口)」が組み込まれているという疑惑に対し、最高責任者であるジョン・サフォーク上級副社長は「誰にも気付かれず組み込むことは不可能だ」と否定した。
ファーウェイの通信機器にはバックドアが仕込まれ、スパイ活動に使われている恐れがあると米国が指摘している。このため米国のほかオーストラリアや日本などで排除する動きが広がっている。サフォーク氏は「当社には世界に14カ所ある研究開発(R&D)拠点で様々な人間が働いている。製品にバックドアをこっそり仕込むことはできない」と述べた。
サフォーク氏は「悪意のある人間によって仕込まれる可能性はある」とも指摘。ただ、その場合でも「当社のすべてのソフトウエアや製品は追跡し調べることが可能だ。何か変更されたらすぐに分かる」と語り、異変を迅速に察知できる体制を整えていると説明した。
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