米バンカメの純利益、前年比3倍に 10~12月
前年同期の一時的な費用なく
【ニューヨーク=関根沙羅】米銀大手のバンク・オブ・アメリカが16日に発表した2018年10~12月期決算は、純利益が72億7800万ドル(約7900億円)と前年同期の約3倍に拡大した。税制改革に伴い前年同期に発生した一時的な調整費用が発生しなかったことで大幅な増益となった。
税制改正による特殊要因を除いた純利益でも前年同期比39%増と強い伸びとなった。コスト削減や税制改革による税負担の減少が利益拡大につながった。売上高にあたる純営業収益は前年同期比11%増の227億3600万ドル。金利上昇やローン残高の拡大によって純金利収入が7%増えたことが寄与した。部門別では消費者向けの銀行業が好調だった。
ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「健全な消費者および事業環境が堅調な経済をけん引している」とコメント。貿易戦争や政府閉鎖などは経済の見通しに影響を与える可能性はあるが、米国では「継続的な成長の強い兆候が見られる」と米景気の先行きに楽観的な見方を示した。
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