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韓国文政権、企業に接近 サムスントップらと懇談

文氏、雇用拡大要請 企業は規制緩和要望

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【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が企業に接近している。15日には李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長ら経済人を大統領府に集めて懇談。政権幹部には産業界との活発な交流を指示している。労働者の側に立つ文政権は財界とは距離を置いてきたが、減速感が強まる景気の浮揚には企業の協力が欠かせないと痛感したようだ。

懇談会にはサムスン、現代自動車、SK、LG、ロッテの5大財閥を筆頭に、主だったトップが勢ぞろいした。中堅企業の経営者も招集され、参加した経済人は130人に上った。

文氏は冒頭、「良質な雇用創出は韓国経済の当面の最大の懸案。皆さんがその先頭に立っていただきたい」と要請した。経済人からは控えめながら注文もあった。通信大手KTの黄昌圭(ファン・チャンギュ)会長は「人工知能(AI)やビッグデータ産業が活性化するよう、個人情報保護規制を緩和してほしい」と訴えた。

文氏が財閥トップを集めて懇談したのは2017年の夏以来だ。朴槿恵(パク・クネ)前大統領が政経癒着疑惑で弾劾されたのを受けて発足した文政権にとって財界は積弊(積み重なった弊害)の象徴でもあった。財閥改革を公約に掲げるなど、企業には距離を置いてきた。

そんな文政権だが、韓国経済の減速が鮮明になるにつれ、企業の重要性を強調する場面が増えている。8日には新任の盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長に「経済界の人々と会わなければならない」と伝えた。10日には李洛淵(イ・ナギョン)首相もサムスン電子の本社を訪問。出迎えた李副会長に「昨年の韓国の輸出が史上初の6000億ドルを突破したのはサムスンの半導体輸出の役割が絶対的だった」と持ち上げた。

韓国ギャラップの10日の世論調査によると、文政権の「支持」は48%と「不支持」(44%)を上回った。昨年12月末は初めて「不支持」が「支持」を上回ったが、大統領府の幹部人事刷新などでやや持ち直した。ただ80%を超えた17年5月の政権発足当初の勢いはない。

支持率下落の最大の理由は経済だ。文氏は経済重視の姿勢を鮮明にすることで、政権浮揚につなげる狙いも透ける。ただ、17年夏の懇談に首脳が出席した大手財閥幹部は「単発イベントで終わり、その後はなんの音沙汰もなかった」と打ち明ける。延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「経済人の意見を聞くだけでなく、政策に反映させることが重要」と指摘する。

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