人道目的の訪朝制限解除 米、非核化譲歩狙いか
【ワシントン=共同】米外交誌フォーリン・ポリシーは11日、国務省が人道支援目的で北朝鮮を訪れる米国人への渡航制限を解除することを決め、関係機関に伝達したと報じた。外交、援助関係者の話としている。米朝の非核化交渉が停滞する中、北朝鮮に譲歩を促す狙いがあるとみられる。
北朝鮮は米側に制裁解除などを求めており、今回の措置が実行されても北朝鮮側の交渉姿勢に影響するかは見通せない。
ビーガン北朝鮮担当特別代表が9日、援助団体に決定を伝えた。北朝鮮向けの人道物資の輸送制限も緩和する。国連機関や民間の援助団体から要望が出ていた。
米政府はこれまで、国務省の許可を得た人道支援活動の従事者に限って渡航を認めてきた。
ビーガン氏は昨年12月に韓国を訪れた際、渡航制限の見直しを検討していると表明していた。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。