世界の広告費、19年はネットが4割に 電通調べ
電通は11日、2019年の世界の広告市場の見通しを発表した。インターネット広告の割合が41.4%と、初めて4割を超える。スマートフォン(スマホ)の普及や、次世代通信規格「5G」の実用化などが追い風となる。広告市場全体では前年比3.8%増の6250億ドル(約67兆6600億円)になる見通しだ。
媒体別の伸び率ではデジタル広告が12.0%増と最も大きい。調査対象となった59カ国・地域のうち、26カ国・地域でネット広告のシェアが首位となる。マス広告では新聞(7.2%減)と雑誌(7.0%減)が苦戦する一方、人工知能(AI)スピーカーの普及を受けてラジオが1.1%増となる。
18年の広告市場は前年比4.1%増の6000億ドルだった。ネット広告は全体の38.5%を占め、テレビ広告(35.4%)を初めて上回った。調査は電通グループの海外事業を統括する英子会社、電通イージス・ネットワークが実施。59カ国・地域の広告費の成長率を分析・推計している。