東電・ニチガス、ガス販売200万件目指す
東京電力ホールディングス(HD)と日本瓦斯(ニチガス)は10日、都市ガスの顧客獲得目標を100万件上積みし、2019年度内に200万件を目指すと発表した。これまでは19年度に100万件を獲得する目標だったが、10日までに1年前倒しで達成したため。今後は広告や販促を強化するほか、現在サービスを展開している首都圏以外への参入も検討する。
東京電力HD傘下の小売事業者、東京電力エナジーパートナー(EP)はニチガスに出資しており、提携関係にある。東電EPとニチガス、両社が折半出資する東京エナジーアライアンスの3社で10日までに100万件の顧客を獲得。そのうち約67万件を東京ガスのエリアで獲得した。
さらに東電EPは同日、ガスの販売拡大に向けたキャンペーンを11日から開始すると発表した。電気とガスをセットで契約すれば、初月分のガス料金の半額をキャッシュバックする。11年の福島第1原子力発電所の事故以来初めて、タレントを起用したテレビCMを首都圏で流し、他社からの切り替えを訴える。
首都圏の電気とガスのセット販売を巡っては、競争が激化している。東京ガスが18年12月、新規顧客向けの電気代を2カ月間15%割り引くキャンペーンを実施。東京急行電鉄傘下の新電力、東急パワーサプライも東急沿線で広告や販促を強化している。