中部3県の倒産2年連続増加　18年833件、民間調べ

東京商工リサーチ名古屋支社が9日発表した中部3県（愛知、岐阜、三重）の企業倒産動向（負債総額1000万円以上）によると、2018年の倒産件数は前の年比9%増の833件だった。東日本大震災後の政策支援の効果が薄れた17年に6年ぶりに増加に転じたのに続き、2年連続での増加となった。

業種別にみると飲食店などサービス業が261件で最多だった。大規模プロジェクトやマンション案件の一服感が広がる建設業（169件）、建材や機械類向けが不調だった卸売業（120件）が続いた。

負債総額は15%増の約1336億円と、3年ぶりに増加した。負債規模の小さい個人企業の発生件数が324件と増えているものの、負債総額が20億円以上の大型倒産が前の年より4件多い11件だったことが響いた。

同社は今後の見通しについて人手不足や人件費の高騰、少子高齢化に伴う需要の減少が続くなか「戦後2番目の好景気といわれる一方で倒産は今後も増加傾向が続く」と見ている。

あわせて同日に発表した18年12月の倒産件数は1件増の75件、負債総額は34%増の約80億円だった。